メタファーの境界

30代になった女の日記です。日常の肥溜めの上澄みみたいな感じ。

彼氏が北海道に転職する03

翌日、彼に占いに行ったこと、占い師に言われたことを話した。彼氏は統計学を扱う分野で修士をとっていて、データを分析して予測モデルをつくったり数字に基づいた事を専門にしている。占いなんてものは鼻で笑う立場だけど、馬鹿にせずに聞いてくれる。そして何を言われても落ち着いている。

 

彼と私は年齢が近すぎる。マッチングアプリをやっていたときに気づいた傾向で、男の人で結婚に関心がない場合、焦りが出てくるのは35歳を過ぎてからだ。そして40代でも平気で20代の自分に声をかけてくる。この心理がよく分からなかった。自分がもし40歳男性だったら、37歳ぐらいの女性に声をかけそうなものなのになと思っていた。

後から気づいたのは子供を産めるかどうかでボーダーラインを引っ張っているということだ。37歳で声をかけて結婚したら当然高齢出産になる。友人のAに以前この疑問を話したら当たり前のように心理を的確に答えてきたので、男性は自然と考えることなのだろう。

自分の親世代の30年前だったら、ただ働いているだけで給料が伸びていただろう。今はそうではない人も増えて、工夫しないと同じ年収で働く人も多いのだろう。となると「結婚して子供つくって家族を養って…」なんてビジョンは思い描けない。真面目な人ほどそんな責任を負えない。それを乗り越えて「結婚してみたい」という願望が勝ってくるのがオーバー35歳の男性なんだろうなと思う。

以前インターネットで読んだ話で「中年男性と若い娘が結婚するのは途上国に多い」というものがある。これに倣うなら、もう日本もこの傾向が現れているんだろうなと思う。だとしたら、私の彼氏ももう少し歳をとって気持ちが落ち着いてから、一回りくらい若い子と結婚した方がいいのかもしれない。

 

「二人の年齢が近すぎるね」と私が泣きながら彼に言うと「別れた方がいいのかな?」と言われた。でも私は今すぐ別れるのは考えられなかった。「ちょっと遠距離して、様子見したい」と伝えて、遠距離恋愛が決まった。