メタファーの境界

30代になった女の日記です。日常の肥溜めの上澄みみたいな感じ。

彼氏がそろそろ無職になる06

その頃私は4月から全力で取り組んでいた大学の広報誌が刊行し、目に見える実績がひとつ出来た。占い師に以前言われた通り、彼氏のアドバイスも詰まった仕事だ。なによりこれを業務時間外にせっせと制作するのに使ったMacは彼氏が買ってくれたものだ。

彼氏は転職活動をやり直すことになった。最終出社日は8月の初旬で、その後は有給消化期間に入る。次が決まらなければ9月1日付で無職だ。

現職の同じチームの人に退職する事を告げたのは内定先を断る判断をした時だった。行き先がなくなった事はチームのみんなに話せなかったらしいけど、50代のベテランの人に「○○さんならどこに行ってもやっていけるよ」と言ってもらえたそうで、「特別仲良くしてなかった人だったけど、自分の頑張りを見てもらえてたのかな」と週末に彼氏から報告を受けて、二人で泣いた。働きも見ていただろうし、そのベテランの人から見たら1つの職場に留まらず新しいキャリアを重ねる(ように見える)彼氏が羨ましいんだろうなと思った。

 

自分がしょっちゅう無職になるので、彼氏が無職になるのは私個人としてはあまりどうということはないし、一緒に暗くなることもない。しかし「大丈夫だよ〜仕事決まるよ〜٩( 'ω' )و 」と彼氏を能天気に励ます傍ら、こんな時に薄情な話だけど、彼から「広報誌で一つ実績出来たでしょ。転職活動して、バイトじゃなくて就職してよ」と言われてしまうのが少し悲しい。余裕がないのは分かるけど、彼には(こうなる以前から)結婚して子どもつくって…というビジョンがないのだな、という事がその発言から容赦なく見えてしまう。いや財布の共有はむしろ視野に入っているのか…。

しかし「結婚する?コロナワクチン、職域接種で三親等まで対象だから打てるよ」とジョブをかましてみたら、断られた。