メタファーの境界

30代になった女の日記です。日常の肥溜めの上澄みみたいな感じ。

体癖論

2020年4月19日日曜日
昨日寝違えた首がまだ痛い。


マッチングアプリで最後にマッチングした人とだらだらチャットしているのだけど、とうとう近々会う約束をした。内容は散歩。正直なところチャットやめたいなと思って会話を進めていたのだけれど、向こうが会ってからじゃないと納得出来ないというので会うことになった。人を振るのってどうやったら上手くできるのか未だによくわからない。


夕方名越康文の動画を見る。コアなファンじゃないから久しぶり。プロフィールに少し書いてるけど、私は名越先生の影響で体癖論をちょっぴりかじっている。


体癖論とは野口晴哉という整体師がつくった概念のことで、「腰椎の何番目で身体のバランスをとっているかでその人の性格、感受性がわかる」というもの。
はまったきっかけは2000年代半ば、グータンという番組に名越先生が出演していた頃に出た「キャラッ8」という本。心理テストみたいなキャッチーなつくりなんだけど、書いてる内容が自分の性格と当たりすぎていて、中学生の私は食い入るように読んだ。いまも大事に持ってる。

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これ。ヒョウとかラクダとか1キャラにつき12個のチェック項目あって、チェックが多いのが自分のキャラクター(本来は動物じゃなくて1種、2種って分ける)。この本は体癖を簡単に書いたもので、10種のうち8種しか載ってないんだけど、入門にはぴったりだと思う。


ただ診断はすごい難しくて、一回読んだだけでは誰がどのキャラクターというのはなかなか判断がつかない。実際使いこなせる(?)ようになったのは、1社目で働きはじめた時。上司に体癖が分かりやすい人がいて「この人は1種なんだ、3種なんだ」というのがぴたっと自分の中で当てはまってからだ。そういう「自分の中でのプロトタイプ」ができると理解が早くて、それからは会う人の見た目と性格を擦り合わせて判断材料を増やしてきた。


名越康文は一目見たらその人が何種か判断がつくという。私はぱっと見でその人が何種か消去法で仮説は立てられるけど、肩を触らせてもらったり、しゃがんでもらったり、「座って寝る時上向きませんか?」とか質問して本人と擦り合わせたり、可能なら一緒にいる時の行動や言動を見て最終的な判断をしている。


名越康文の受け売りだけど、体癖で大事なのは「その人を理解するために学ぶ」という事だ。こういう性格診断って、すぐに「相性」だとか「だからこいつは嫌いだ」みたいな結論に辿り着きがちだ。だから簡単に勧めるのがちょっと憚られるのだけど、性善説的に言えば、多くの人が体癖を理解すれば「あの人はどうしてあんな行動をとってしまうのか」みたいな事に考えが及んで、その人を許容出来るし、生きていきやすくなると思う。

 

このキャラは、いったん決まれば、20歳以上の人は、ほとんど変わることはない、というのが、僕の実感です。「えーっ、このキャラ、好きじゃない」という人もいるかもしれません。「変えたい」と思う人も、きっといるでしょう。
でも、変わらないんです。変わらないからこそ、受け入れて、そこからどういうふうに生きたらいいのかを、考えてもらいたいんです。
そして、人間はこのくらいみんな違う生き物で、だからこそお互いに理解し合って、認め合って努力して一緒に生きていこうということを、確かめて欲しいんです。

 

 (名越康文「キャラッ8」幻冬舎 2004年 10頁)

 

なんかいいでしょ(・ω・) 


うまく使える人は例えば営業マンならその人の価値観に合わせたセールストークが可能になるだろう。調和が大事なお客さん相手なら「みんなと仲良くなれますよ」って言えばいいし、合理性が大事なお客さんなら「お金が稼げますよ」って言えば相手に響く。


まだまだ研究不足だけど、デザインにも体癖の傾向は現れていて、4種の人がやりがちなデザイン、5種の人がやりがちなデザインみたいなのがあるなと私は働きながら感じています。


2004年の本だけど探してみたら古本がアマゾンに売ってるっぽいので、興味があったら読んでみてください。

 

キャラッ8(パチ)
キャラッ8(パチ)
posted with amachazl at 2020.04.20
名越 康文, おち まさと
幻冬舎 (2004-10)