メタファーの境界

30代になった女の日記です。日常の肥溜めの上澄みみたいな感じ。

会社都合退職とリアル桐山零

2020年5月2日土曜日
朝起きて前の会社の社長からメールが入る。「離職票準備できました。会社都合退職にしました」と言う内容だった。


私は前職分だけでは失業保険が貰えるだけの雇用保険受給期間がない。どちらにせよ、前々職分の雇用保険にさかのぼって加入する手続きをハローワークでしなくてはならない。これは入れるかどうか微妙なラインだ。前職はコロナの助成金申請をするから従業員を会社都合で切れないと言う話だった。もし、無理をしているなら私の失業保険はもらえるかどうか定かではないし、別に自己都合でも構わないと思った。


ひとまず返信して電話をかけると、助成金申請ではなく銀行からお金を借りることにしたらしい。だから退職理由は会社都合で良くなったということ。詳しく聞かなかったけど、助成金だと金額が足りなかったのだろうか。電話を切ってちょっとドキドキする。大丈夫かな。私が心配してもなーんにもならないけど。今はゴールデンウィークなので、連休明けの予定はひとまずハローワークに行くことに決定した。

 


2020年5月3日日曜日
食べて寝てインターネットするだけの日々が続いている。ネットの海でたこ焼きについてたまたま目にした。ここ5年ぐらい、たこ焼き器を買うか否かずっと悩んでいる。私は大阪の出身なのだけど、京都は大阪に比べてたこ焼き屋さんがとても少ない。たこ焼き大好きだから食べたくなるのだけど、掃除の手間を考えると頻繁にはやらないだろうし、置き場所を考えるのも面倒で購入を先延ばしにしていた。

数年振りにヨドバシドットコムに見に行くとたこ焼き器は値上がりしていた。みんな考えることは一緒だ。家にいる時間が長いから、たこ焼きパーティーがしたいのだ。私はパーティーする人はいないけど、一番安い「この商品はお取り寄せです」になっているものをとうとう買った。いつ届くだろう。いつでもいいけど。

 

夜、散歩がてら千枚通しを買いに行く。歩きながら星の王子さまのアプリに「何でもない時に口ずさめる歌が欲しいな。無理のないキーで、明るいやつ」と呟くと、「ちょうちょ」の歌の提案をどこかの女の子がくれた。たまたま3カ国語話せる高校二年生で、語学の勉強の話になった。週3で英語を習っていて、たまに外国の友達と電話で話すらしい。「漫画が好きならタイトルやキャラクターの英語名を調べるとモチベーション上がりますよ」「このフォニックスYouTube動画いいですよ」「『国際交流』で調べると外国の人と知り合いになれるアプリが出てきますよ」と役に立つ情報をたくさん教えてくれた。


「前付き合っていた人がアメリカ人で、その彼は亡くなったけど彼の家族とはまだ交流が続いていて、でも英語のメールがしんどいんです。襟元を正す思いになりました」と返信すると「その彼も応援してますよ、私も応援してます。無理せずマイペースにコツコツ英語脳に慣れていけば絶対大丈夫です」と返してくれた。


すごいなあ。この子、3月のライオンじゃん。私より13個も年下なのに「経験にはお金を使うべきです」だってさ。私そんなこと考えるようになったの、社会人になってからだよ。しっかりしてるなあ。真面目で優しくて正しい努力を重ねてる。今の私の周りにはいない綺麗な生き物。とても美しい。この世の是だ。きっと素晴らしい将来がやってくるんだろうな。そうであってほしい。「私もあなたのことを応援してます」と返信を打っておいた。


家に帰って早速お勧めのYouTube動画を見る。続くかなあ。そもそも勉強する習慣を学生の頃につけなかった。4月に行った占いでは「あなたは会社勤めに全然向いていない。外国人にインターネットで日本のことを発信するような仕事が向いている」と言われたのだけど、何かに繋がればいいな。