メタファーの境界

30代になった女の日記です。日常の肥溜めの上澄みみたいな感じ。

京都の道案内と優先順位の話

今日長めの道案内をしました。ゲストハウス(店)までの行き方で、声を掛けられた所から徒歩20分ぐらいの所。よくいるwifiがない旅行者だった。店の住所のスクリーンショットを見せてもらったら、どうも駅から反対方向に歩いてしまったらしい。時間があったので、「私もその辺りに行きます」と言ったら細かく住所を見る前に「電話してくれ」と言うので店に電話をかけました。

 

店「事前にGoogleマップにピン打ったの送ってるんですけどまた送ります」

私「いやwifiないんだと思いますよ」

店「え、そうなんですかね?お客様何名の方ですか?」

私「(なんで人数を訊くんだ?)3名ですね」

店「…(沈黙20秒)」

私「あの!〇〇にいるんですけど、●●の近所ですか?」

店「えっと…(沈黙)」

 

wifiない人なんていっぱいいるじゃん、そしてどうして場所の詳細を言わないんだ…!企業秘密か…!?と思いつつ、全然話が進まないので「通話料が気になるんで!スクリーンショット見て調べます!」と言って電話切って連れて行きました。

 

送り届けて15分後ぐらいに店の人から電話がきてて、かけ直したらお礼言われた。店の人は玄関まで出てきたのでその時にもお礼言われたんだけど、その時会った時には呑み込んだ、「私から電話かけることはもうないと思いますけど、今度他の人がかけて来た時は『セブンイレブンの角を曲がって』ぐらいは言った方が親切だと思いますよ」って嫌味を言ってしまった。ちなみに店の人はペラペラ日本語話してたので日本語が不自由な人ではなかった。というか受付が外国の人でもテンプレでそれくらい言えそうな内容なのに…(・ω・)

 

でもこの人見て自分も気を付けようと思った。優先順位が何なのかの判断が出来てないよね。関係ない善意の人が電話かけてきてたら、時間を取るなら電話かけ直すか、「相手が欲しい情報は何か(この場合は道順)」を咄嗟に判断しないといけない。多分沈黙したのはその場で顧客情報の画面を出そうとしたり、メール送ろうとしてたんだろうけど、その時やることじゃないよね。

 

 

案内した人、ロシア語の画面見せてきたから「ロシアから来たのかな?」と思って訊いてみたら、イギリスから来た人だった。到着したらお礼言われてハグして名刺もらった。途中結構遠かったので「ほんとにこの道なの?」って疑われてる感あったけど、無事辿り着けて良かった。私、ジム定休日なの忘れてて行こうとしててすっぴんで、その足で買い物行った帰りで、かつ昨日にんにく食べてた最悪の状態だった…(・ω・)

 

送る途中、困ってる旅行者が他にも普通にいるんだけど、二組も助けられないので無視して歩いたらなんだか罪悪感を覚えた。普段誰も助けてない時に困ってる人見てもそんなに悪いことしてる気分にならないのに。

 

両替機とかで困ってる人は助けないと自分の順番が来ないから、自然と人助けしないといけない場面ちょくちょくあるけど、オリンピックの来年はもっと人助けの年になるんだろうか。みんなブロークンイングリッシュでいいから旅行者助けようねって誰かに言いたい気分になった。やっぱり家を通り越して20分は遠いし。じゃあやるなよって話だけど、断るのも不親切だと思うし、途中で「ここまっすぐで、その後左だよ、じゃ!」みたいなのも今回はやり辛かった。

 


最近見つけたこの団体の「旅行者を少しずつ、バトンリレーのように道案内する。地図に丸するだけでもいい」ってコンセプトは面白いなと思う。ほんとはそれくらいで良いのだ。どちらかというと英語より先に道案内に必要なのは、Googleマップスマートフォンで使いこなす力だ。私の英語だって破滅的だ。

 

あっちこっちプロジェクト
http://atchikochi.org/

 

もし誰かに道案内をバトンタッチできたら、私は最初の大通りまで案内して、まっすぐ家に帰れた。まあ、最後まで案内したからこそハグしたり名刺もらったり、感謝のサイズが大きくなったのはあるけど、バトンタッチ出来た方が健全だと思う。その方が旅行者も色んな人と話せて楽しいよね。

 


困った人2組目がいたあの場所で、大通りに出た時に「じゃ!」ってやったらその後を誰か引き受けてくれただろうか。あと一年で「じゃ!」ってやりやすい土地になるだろうか。多少はそうなってほしいなー私も出来るだけ海外の人助けるからさ。今回はちょっと嫌な思いしたけど、やっぱ気づきもあるしさ。